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【投資ポイント】4413 ボードルア

ここではボードルアについて、

投資の参考にできる情報と視点、割高/割安かどうかを紹介します

各所に記載している数値は2022年10月執筆現在のものです

2022年10月11日決算更新済

目次

ココが投資ポイント

ボードルアについての投資ポイントです

  1. ITインフラ分野で設計・構築から運用・保守までをトータル的にサービス提供
  2. ITインフラはこれからの成長が期待されており、成長市場にポジショニング
  3. 設計・構築のフロー収益から運用・保守のストック収益への移行のよるストック型ビジネスを展開
  4. 現在のところは、主だった競合他社はなく自社での市場開拓がメイン
  5. 平均在籍年数4年未満、未経験者から早期戦力化までの教育体制が強み
  6. 2021年11月上場
  7. ㈱ZOSTECを子会社化、2022年5月から連結決算開始
  8. 2022.2期まで10期連続増収増益を継続中
  9. 成長とともに営業利益率は上昇、2022.2期:17.3%と高収益
  10. 2022.2期はストック型売上割合:58.1%まで上昇
    2023.2期2Qは54.7%に落ちるもフロー収入が伸びた影響
  11. 2023.2期2Q実績
    売上高:2,370(+27.4%)
    営業利益:339(+29.9%)
    純利益:264(+32.3%)
    単位:百万円(前年同期比:%)
  12. 2023.2期計画に対する現在株価のPER:30倍台

これらの投資ポイントから注目すべき視点として・・・

投資ポイントの視点

  1. 成長市場にポジショニング
  2. ストック型ビジネスを展開
  3. 財務・業績

これらの視点を詳しく見ていきます

視点①成長市場にポジショニング

継続的な成長のために大事なポイントの1つ目は、成長市場に会社の事業をポジショニングできているかどうかです

ボードルアで見ると、ITインフラ分野です

ITインフラ分野といえども広範囲で、ネットワーク仮想化やクラウド、情報/サイバーセキュリティ、ワイヤレス、ロードバランサーなどがあり、5GやIoTの普及により市場の拡大が今後も見込まれています

この点は文章で説明するより、ボードルアの会社資料を見ていただいたほうがわかりやすいため、掲載しておきます

ネットワーク仮想化/自動化市場およびクラウド関連市場の成長予測※

ボードルア会社資料④


情報/サイバーセキュリティ関連市場の成長予測※

ボードルア会社資料③


ワイヤレス市場およびロードバランサー市場の成長予測※

ボードルア会社資料②


これら資料はボードルアでの作成ですが、出典元は外部の調査会社がまとめたものであるため、客観性は高いです

表や資料をただ並べるだけも芸がないのでここにはこれ以上載せませんが、少し調べていただくと各市場の成長予測が調査会社から公表されています

そのほとんどが成長すると予測しており、上記各市場が当面の間は成長する可能性が高いことがわかります

また、みなさんの感覚でも、ITに関する上記のインフラ分野は5GやIoT、DXなどにより、短中期的に成長する市場ということは、疑う余地は特にないのではないかと思います

※出典:㈱ボードルア 2022年5月「事業計画及び成長可能性に関する事項」

視点②ストック型ビジネスを展開

継続的に成長するかどうかを検討するうえで、大事な要素の2つ目が「ストック型ビジネス」であるかどうかです

ストック型ビジネスの詳しい説明は長くなるため省略しますが(気になる方は ”個別銘柄を「選び」方!” を参照)、

売上が着実に伸びるとともに、不況や事業環境の変化などの際に売上の減少が比較的抑えてることができる点です

ボードルアでも、取引のスタートではITインフラの設計・構築のフロー収益型(単発で終わる売上形態)です

ここから、運営・保守までサポートしていくことでストック収益型の売上が積み増されていくビジネスモデルとなっています

解約されない限りは、この運営・保守のサービスが積み上がっていくことで、売上は安定的に成長していくことがわかります

これがストック型ビジネスの強みです

実際の状況はボードルアの開示資料の以下のページをご覧いただければわかりやすいです※

1


見てもらった通り、毎期順調に積み上げられており、ストック型売上の割合が2022.2期において58.1%まで伸びてきたことで、将来の業績もくずれにくく、安定感が高い点は魅力です

2023.2期2Qは54.7%と2022.2期よりも割合が落ちましたが、売上は順調に伸びており、専門人材の増加・育成により、ITインフラの設計・構築のフロー収益がストック収益以上に増加したことに起因しており、良好な結果です

なお、会社からの説明では、ボードルアと同じ市場で競合となる他社は特になく、他社は本業に付随するところで行っている程度、そのためボードルアの専業での特化型は差別化メリットとしても魅力です

※出典:㈱ボードルア 2022年5月「事業計画及び成長可能性に関する事項」

視点③財務・業績

ボードルアは上場が2021年11月のため、開示されている財務資料が少ないのですが、業績面から見ていくと、

・直近3期の四半期毎の売上高と営業利益の推移

ボードルア業績推移

※20:2020.2期、21:2021.2期、22:2022.2期

売上高:
2020.2期2Qから2021.2期1Qまでは横ばいで伸びが低迷していましたが、2021.2期からの2期間は四半期毎の推移を見ても順調に売上を伸ばしています

2023.2期も2Qまでは前年同期比+27.4%とまずまずなスタートとなっています

子会社化したZOSTEC㈱は2022年5月からの連結より、1Qは1ヶ月のみ、2Qからが本格的な連結となり、2Qの売上高も1Qの増収率からは伸びてきています

計画に対する進捗率は、46.5%と1/2には足りませんが、2Qのみでは25%と1/4に到達しました

ストック型ビジネスであり、順調であれば後半に売上高が高まり、業績計画の売上高の達成も視野に入ってきました

営業利益:
売上の増加に伴い伸びていますが、会社の説明では新卒採用費などスポット費用が多く計上されるため、1Qは利益が下がる傾向があり、2Qは1Qから大きく営業利益が増加しました

伸び方は利益率の上昇も伴っているため、売上高の伸び以上に営業利益が伸びています

子会社化sたZOSTEC㈱は、規模が売上高2億円程度とボードルアと比較して小規模であり、2Qでは営業利益が11百万円とまだ少額ですが、黒字化を達成できました

これにより、市況や市場の大きな変化がない限りは、2023.2期も安定的に成長していく可能性が高いと見て取れます

2023.2期2Qは、前年同期比+29.9%と1Qの伸び60%からは大きく落ちましたが、売上高以上に営業利益が伸びており、利益面も順調と言えそうです

2Qの営業利益が228百万円、対会社計画比で必要となる営業利益が下期で536百万円のため、下期は2Q以上の利益を上げていかないといけないことがポイントとなりそうです

次に財務面ですが、

2023.2期2Q末の貸借対照表を見てみると、

総資産:45億円
内、現預金および売上債権の合計:39億円
※売上債権:売上になったが、まだ未入金のもので、通常は短期的に現預金になるもの

と総資産のほとんどを現預金や短期的に換金される資産で保有しています

棚卸資産や固定資産をほとんど必要としないビジネス形態であり、この強みは市況や市場が悪化した際も、評価損や減損という形で大きな損失を計上するリスクがほとんどないことを示しています

また、負債でも借入金および社債で6億円ほど、負債すべて入れても13億円であるため、負債をすべて現金でまかなえる、実質的に無借金経営です

2023.2期2Qまでの販管費4.3億円ほどで、年間を9億円ほどと見積もった場合に、今後人員増などで販管費は増加するとは思われますが、最低でも3年間は事業を継続できる現預金および売上債権を保有しており、財務面は安定的です

現在の株価は割高?割安?

2023.2期業績に対する現在株価のPER:30倍台、2023.2期1Q決算発表後から株価の大きく上昇したことにより、PERが高くなりました

事業の成長性には上記の通り、懸念点は特にないように感じますが、足元での株価上昇による期待に成長が届くかどうかは、疑問が残るところです

この点は決算発表後の株価推移を注視するしかありません

上場が2021年11月とまだ1年にも満たない状況で、株価形成が未成熟な状態です

そのため他の上場銘柄と比較して、まだ当面は株価の上下変動が大きいことも予想されます

この点は売買を行う上でリスクではあるため、買いのタイミングはご自身の納得いく株価でインすることが大事です

また、何か動きがあれば順次更新していきます

他の個別銘柄への投資ポイントについても興味があればこちら

個別株への投資の方法について興味あればこちら

現在の僕の投資の状況に興味があればこちら

会社概要

証券コード/銘柄名:4413/㈱ボードルア

設立年/上場年/上場市場:2007年/2021年/グロース

業種コード/業種:5250/情報・通信

決算月:2月

事業内容:ITインフラに特化して設計から構築、運用、保守までをトータルでサービス提供

売上高/営業利益/経常利益/当期純利益(伸び率:%)単位:百万円

  • 23.2(会社予想):5,100(30.0)/875(28.8)/935(26.9)/684(26.0)
  • 22.2:3,922(27.2)/679(33.4)/688(26.8)/542(30.6)
  • 21.2:3,084(16.5)/509(24.5)/542(37.0)/415(49.1)
  • 20.2:2,648(17.1)/409(49.0)/395(66.3)/278(71.5)
  • 19.2:2,261(8.4)/274(21.9)/237(9.2)/162(19.9)

最後に

僕は日本の個別株への投資をメインにしています

また、その中でも成長性の高い株です

そのため比較的リスクは高めなものが中心です

これまで書いた記事もリスクは高めだと認識しています

その中で自分なりに分析して勝負する

時には損失が先行することももちろんありますが経験値としては積み上げられ、

そして、利益を積み上げることができたと思っています

投資はどうしても自己責任を伴うものです

どうせなら自分自身で調べてみたりして信頼できるものへ投資すべきです

なぜなら失敗してもそれが経験になり将来の投資につながるからです

ここまで読んでいただいてありがとうございます

一緒に株式投資を盛り上げていきましょー!

注意事項

※投資判断はご自身の責任において行うようにしてください

記載の内容はあくまでも僕個人の見解と情報収集によるものです

そのため、必ずしも正確、適切な情報を保証しません

また、データが古くなっている場合もありますのでご活用の際にはご注意ください

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