ここでは、ソレイジア・ファーマ(以下、sp社)について、
投資の参考にできる情報とポイントを紹介します
2022.11.14第3Q決算更新
もし、sp社について読んでいただく前に「医薬品/創薬」業界全体への投資に興味があれば、
以下を先に読んでSP社について読んでいただくとよりわかりやすくなるように書いています
目次
ココが投資ポイント
sp社についての投資ポイントです
- 「SP-05」の治験失敗
- 「SP-02」:2022年8月に販売開始
- 「SP-01」、「SPー03」:販売中
- 2022.12期第3Q実績:
売上高:485(71.3%)
営業利益:▲1,952(-)
純利益:▲2,049(-)
単位:百万円(前年同期比%)
利益は研究開発費等の先行投資により前年同水準の損失が先行 - 2022.12期業績予想は大幅な下方修正
※SPシリーズ:すべて創薬
投資のポイントの視点
創薬企業全般に言えることですが、各個別の創薬と黒字化にポイントは絞れます
sp社の投資のポイントの視点は、
- 「SP-05」
- 「SP-02」
- 「SP-01」および「SP‐03」
- 黒字化
投資ポイントの視点①「SP-05」
「SP-05」は2022.8.4公表にて、治験結果が統計学的に有意な結果を示さず、現時点では治験の失敗となっている状況です
sp社は短期的にはこの「SP-05」の成否が、ほぼ会社の成否でもあったので、株価も発表前の株価からは25%以上暴落、現在も低迷を続けている状況です
ここから次の成長期待は当面難しいのが現状です
投資ポイントの視点②「SP-02」
「SP-02」は2022年8月から販売を開始となりました
実際の販売は、日本での導出先である日本化薬が販売を行っていきます
また、南米地域では、HB Human BioScience社へ導出しており、南米でも販売承認が取れ次第、同社が販売を行っていく予定です
他にも欧州、韓国は承認申請前後まで進捗、米国および中国でも治験を進めている状況です
海外での販売権は、上記の南米のみ導出先が決まっている状態で、他地域でもライセンス契約がなされれば、契約金及び販売後のマージンフィー(売上の数%程度を受け取る条件)などの+αも期待できてきます
投資ポイントの視点③「SP-01」および「SP-03」
「SP-01」、「SP-03」はすでに販売中のため大きな株価上昇につながる可能性は低い一方、販売数量は成長しており、今後も当面は成長が期待できます
また、販売地域の拡大(現在はSP-01:中国、SP-03:日本、韓国、中国)も可能性として考えられます
これらより「SP-01」「SP-03」は会社業績を下支えするリスクヘッジとしても効果があり、
SP-02と合わせて、3品目を開発から販売まで達成できているため、創薬力があることを示しているとも取れます
販売の状況では、中国が新型コロナウイルスまん延防止のための厳しい対策のため、販売数量が伸び悩みましたが、会社の売上高は第3Qで増収へ転換でき、明るい兆しです
投資ポイントの視点④黒字化
「黒字化」について、「SP-05」の開発失敗により、達成が厳しい状況になったと言わざるを得ません
SP-02が8月より販売開始になったことは、業績にとっても大きなプラスですが、SP-01、SP-03の販売が低調なことも、黒字化に向けては大きな懸念点です
SP-05が不調に終わったことと、販売中の2医薬品の販売が低調により、2022.12期は売上高も当初計画の半分以下へ大幅な下方修正が強いられる厳しい状況です
ただし、2022.12期第3Q売上高は71.3%増とまだ売上高は小さいながらも、大幅増収へ第3Qにて転換できており、将来期待ができるポイントは生まれてきたかなと見ています
日本でのSP-02の販売による2023.12期以降での大幅な増収増益を期待したいところです
また、何か動きがあれば順次更新していく予定です
他の個別銘柄への投資ポイントについても興味があればこちら
個別株への投資の方法について興味あればこちら
現在の僕の投資の状況に興味があればこちら
会社概要
証券コード/銘柄名:4597/ソレイジア・ファーマ
設立年/上場年/上場市場:2007年/2017年/マザーズ
業種コード/業種:3250/医薬品
決算月:12月
事業内容:がん領域を中心とした創薬及び開発、販売
売上高/営業利益/税引前当期利益/当期純利益(伸び率:%)単位:百万円
22.12(会社予想):1,150(105.7)/▲2,150(-)/▲2,175(-)/▲2,250(-)
21.12:559(23.1)/▲2,419(-)/▲2,442(-)/▲2,478(-)
20.12:454(▲65.4)/▲4,116(-)/▲4,159(-)/▲4,127(-)
19.12:1,310(311.1)/▲1,762(-)/▲1,797(-)/▲1,867(-)
18.12:318(▲22.4)/▲2,420(-)/▲2,445(-)/▲2,422(-)
過去の考察
まずは株価の推移ですが、「月足」を見ていただくと、上下動を繰り返しながらも長らく下落を続けており、
2022年3月に一時75円まで下がり、現在もまた最安値75円まで低迷した状態です
2022年に入ってからは、リスクオフな状況が続いており、グロース株の株価下落が顕著なものになっています
厳しい状況が続きますが、上記の目的を達成するまでは保有継続していく予定です
SF社での過去の株価上昇局面を一部紹介すると
2022.2.9 決算発表(終値:101円)
→翌2.10 101円 → 高値:134円/終値:114円、翌々2.14 高値:129円/終値:126円と上昇
一方、2.14に新株予約権を伴う社債発行の発表でその翌2.15 終値:101円 まで戻る
2021.6.15 「SP-02」臨床試験の良好な結果発表(終値:162円)
→翌6.16 ストップ高(162円 → 212円)、翌々6.17 さらに高値:267円まで上昇後、終値:207円と前日212円を下回る
これを見ていただいた通り決算発表や好材料発表による上昇・急騰は長く続かないことが多く、
この中でうまく売って利益を得ることは意外と難しいです
ただし、最近の決算発表でも最大約33%上昇、試験結果発表時では最大約65%上昇とリターンが大きいです
ちなみに僕は上記2月の決算発表で150円台くらいまで上昇を想定していて売り時を逃してしまいました・・・
注意事項
以上は専門知識が少しはあるかのように書いていますが、各創薬がどんなものでどういう研究開発がされているかのような深いところはほとんど理解できていません
たぶん、一般的な方と同じくらいの知識で、ただ、この会社や他の創薬系の会社の資料を色々読んだりはしているのでなんとなくともぼんやりとはイメージができている程度です
※なお、投資判断はご自身の責任において行うようにしてください
記載の内容は、あくまでも私個人の見解と情報収集によるもので必ずしも正確、適切な情報を保証しません
また、データが古くなっている場合もありますのでご活用の際にはご注意ください