日本株/個別銘柄

【投資ポイント】8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ

ここでは三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)について、

投資の参考にできる情報と視点を紹介します

MUFGについては高配当銘柄として、割高/割安の視点ではなく、配当利回り維持、または増配できるかどうかという観点からまとめています

各所に記載している数値は2022年11月執筆現在のものです

2022.11.14第2Q決算更新

高配当銘柄としての見解

現在の株価に対する2023.3期の配当金32円

配当利回り4.5%

高配当銘柄の中では平均的水準です

ここで大事になることは、この水準を将来的にも維持できるかどうか、さらに増配が可能かという点です

2023.3期当期利益計画は1兆円、配当金32円で配当性向40.4%と公表されています

配当性向:
親会社株主に帰属する当期純利益(要するにMUFGの株主として得ることのできる利益)に対する配当総額の割合

主力事業のみでの毎期当期利益1兆円は達成が難しい面もあります

本業とともにモルガン・スタンレーが安定して稼ぐことおよび政策保有株の多額の含み益を取り崩しながらであれば、数年間は安定的と結論付けられる銘柄です

また、高コスト体質の改善ができれば、余力も高くなり増配も期待できるようになります

高配当銘柄として長期保有される際は、短期的な株価に左右されず、持株の配当利回りとMUFGの獲得利益のみに注目する

1株当たりの株価が安く買いやすい面もあるため、「株価が安いな」と配当利回りが高くなる水準になれば買い増す、というスタンスをオススメします

ココが投資ポイント

MUFGについての投資ポイントです

  1. 銀行株は経費率と与信費用がそれぞれ重要指標の1つ
  2. 過去5年は経費率70%水準と高い(対業務粗利益)
  3. 2022.3期の業績回復の主な内訳(2021.3期比の経常利益:4,800億円増)
    与信費用1,800億円減
    モルガン・スタンレーの業績寄与1,200億円増
    株式等売却益2,000億円増
    実は銀行本業全体では業績があまり伸びていない
  4. MUFG全体利益の40%近くをモルガン・スタンレーが稼ぐ
  5. 有価証券の含み益は3,300億円(税抜、為替の影響除外)まで大きく減少
  6. 国内での収益向上は難しい一方、コスト削減の効果は大きい
    2023.3期第2Q時点で、経費率:61.4%まで圧縮
  7. 海外は短期的には厳しさが増しているため、2023年以降の回復を期待
  8. 2023.3期第2Q実績:
    経常収益:43,142(45.8%)
    業務純益:8,952(40.4%)
    経常利益:5,910(▲40.1%)
    純利益:2,310(▲70.6%)
    億円(前年同期比)
  9. 自己株式取得を上限3,000億円、全株消却
    新たに1,500億円取得を公表
  10. PER8.7倍水準は他のメガよりまだ高い水準

これらの投資ポイントから注目すべき視点として・・・

投資ポイントの視点

  1. 配当金32円、配当性向40%維持をベースとした場合、当期利益1兆円の壁
  2. 高収益力と高コスト体質

これらの視点を順に見ていきます

視点①当期利益1兆円の壁

2023.3期会社公表の当期利益計画値1兆円が安定的な配当水準維持の1つの目安になると見ます

理由は利益が落ちても、配当性向40%を超えて配当することで維持は可能ですが、将来への投資余力が落ち、安定的ではなくなるではなくなるためです

2023.3期の32円を配当性向40%で維持しようとすると、当期利益が1兆円必要になります

ここ10年で1兆円を超えたのは、2022.3期と2015.3期の2回しかなく、かなりハードルの高い利益水準とも言えます

有価証券の含み益は税引後で3,300億円と2022.3期末から1.3兆円近く減少しました

一方で、円安での為替効果の含み益は2.2兆円まで積み上がっている状態です

2023.3期の政策保有株の売却も3,000億円→5,000億円へ引き上げており、売却額が前期並み程度になると想定されます

これらは今後の株価や債券価格、為替レートにより大きく変動する可能性もありますが、

それでも、これらを現在と同様に切り崩しながら利益を生み出せば数年は達成可能なラインです

視点②高収益力と高コスト体質

国内最大の金融グループだけあって収益力は高いです

特にモルガン・スタンレーは関連会社ながら、グループ内でも大きな利益を稼ぎ出しています

海外の回復を期待したい2024.3期以降は収益力が伸びる可能性も十分にあります

一方、問題は高コスト体質です

業務粗利益に対する経費率は70%近くとなっています

三井住友フィナンシャルグループは60%を超えた程度、あおぞら銀行は50%台半ばと比べると大きく効率化が出遅れています

高コスト体質で知られる新生銀行が70%超えたくらいであり、収益力が落ちれば業績悪化に直結する水準です

以前から各金融機関が取り組んでいることではありますが、稼働率の低い店舗の大幅な削減および過剰となる人員の適切な再配置などのコスト削減と高効率化は、加速させなければならない状況です

コスト削減による利益向上という点では、他のメガなどより含みがあるとも取れるので、コスト効率化による株価上昇期待も長期的にはありだと思っています

2023.3期第2Qでは本業の収益が好調だったこともあり、経費率は61.4%まで改善しており、この水準をキープしたいところです

補足:2023.3期第2Q実績の考察

2023.3期第2Qの本業の業績をまず見ていくと、

業務粗利益:23,234(+3,425)
業務純益:8,952(+2,577)
単位:億円(前年同期比)

経費の増加に対して本業での利益が大きく伸びたため、業務純益ベースでは前年同期比で、40%と1Qからは鈍化するも高い伸びとなりました

資金利益のみを見ると、9,924億円 → 1兆6,740億円と大きく伸びています

ただし、伸びの大半は投信解約益4,901億円を計上しており、この影響によるところがほとんどです

その他としては他行とも同様に、貸出等による利益が伸びています

国内は貸出水準・利回りともに同水準である一方、海外での貸出増加および利回りの上昇が収益に寄与しています

一方、国債等の運用(非資金利益)では、外債等の価格下落に伴う売却損等により、▲4,971億円の損失を計上し、投信解約益を相殺した形になっています

本業は貸出中心に資金取引は伸びてはいますが、一時的要因による増減が非常に大きく、また、MUB株式の譲渡に伴う与信費用や臨時損失により前年同期比で5,600億円超の費用計上となり、小さくない負担となっています

このうち4,500億円程度は譲渡時の戻入になると説明されており、実質は1,000~2,000億円程度の損失になると見込まれています

モルガンスタンレーの決算が大幅な減益だったことから、モルガンスタンレーからの持分利益も2,270億円 → 1,660億円と大幅な減益でしたが、個人的にはもっと大きく落ち込むと予想していたので、業績全体も堅調でした

公表資料上は業績計画と大きく外れることはなく、予定通り当初計画を目指すとありましたが、個人的には注意してみておく必要があるとの認識です

また、何か動きがあれば順次更新していきます

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会社概要

証券コード/銘柄名:8306/㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ

設立年/上場年/上場市場:2001年/2001年/プライム

業種コード/業種:7050/銀行

決算月:3月

事業内容:国内最大の民間金融グループ。銀行、信託、証券、リース、海外などそれぞれが安定した収益を生み出す

経常収益/業務純益/経常利益/当期純利益(伸び率:%)単位:億円

  • 23.3(会社予想):-(-)/15,000(23.3)/6,000(▲61.0)/10,000(▲11.6)
  • 22.3:60,758(0.8)/12,167(▲2.5)/15,376(45.9)/11,308(45.5)
  • 21.3:60,253(▲17.5)/12,484(5.4)/10,536(▲14.7)/7,770(47.1)
  • 20.3:72,990(9.0)/11,844(9.8)/12,357(▲8.3)/5,281(▲39.5)
  • 19.3:66,974(10.4)/10,785(▲12.5)/13,480(▲7.8)/8,726(▲11.8)

最後に

僕は日本の個別株への投資をメインにしています

また、その中でも成長性の高い株です

そのため比較的リスクは高めなものが中心です

これまで書いた記事もリスクは高めだと認識しています

その中で自分なりに分析して勝負する

時には損失が先行することももちろんありますが経験値としては積み上げられ、

そして、利益を積み上げることができたと思っています

投資はどうしても自己責任を伴うものです

どうせなら自分自身で調べてみたりして信頼できるものへ投資すべきです

なぜなら失敗してもそれが経験になり将来の投資につながるからです

ここまで読んでいただいてありがとうございます

一緒に株式投資を盛り上げていきましょー!

注意事項

※投資判断はご自身の責任において行うようにしてください

記載の内容はあくまでも僕個人の見解と情報収集によるものです

そのため、必ずしも正確、適切な情報を保証しません

また、データが古くなっている場合もありますのでご活用の際にはご注意ください

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